2019.9.2
地球環境システム学講座平成30年度修了生の和田竜征君、博士後期課程2年の土居龍成君らの「スギ細根の次数分類を用いた形態特性」に関する論文が国際誌Plant and Soilに受理されOn-line版として掲載されました。
スギとヒノキは国内の人工林面積の7割を占める主要な樹種ですが、養水分吸収の役割を担う細い根のかたちはあまり明らかにされていません。本研究では、スギ林4調査地において、細根の形態特性を分岐位置で分ける次数分類を用いて、土壌窒素特性との関係性を調べました。その結果、スギの末端根である一次根はヒノキよりも太いものの、末端根同士が交わる二次根は主要な土壌養分であるアンモニア態窒素が少ないほど細くなる、すなわち養分吸収機能の高い根を持つことが明らかになりました。本研究の結果は、野外に生育するスギが様々な土壌窒素環境に応じて細根のかたちを変化させながら生育していることを示した点で画期的と言えます。くわしくはこちらをご覧ください。